人類知的遺産シリーズ レーニン

あんまおもんなかった。バクーニンの作者と比べ文章がつまらん。読みにくくはない。

レーニンスターリンとどう違うの?って程度から多少レーニンという人物が分かったのは良かった。レーニンソ連の初代トップ。この人のパーソナリティには父親が大きく影響していて彼の父は元々農家なんだけど、めちゃくちゃ勉強して成り上がりブルジョワの学校の先生まで登り詰めたおかげで、レーニンは貴族の生まれやねんけど民族的には純粋なロシア人でないからそっちの世界では友達がおらんくていつも家で兄弟と遊んでた。てゆーか父親が忙しく家空けてて母親が社交性ないからレーニン家はだいたいそんな感じで閉鎖的だったらしい。

そんで父親が若くして死んで、兄貴が国王暗殺に絡んでて処刑されてから家はくそ貧乏になる。レーニンはかなり賢くて将来有望やったけどそれから革命家を志すようになった。そんで頑張って君主制打倒してソ連のトップになったわけだが、2代目ソ連代表の悪名だかいスターリンと何が違うかっていうと、レーニンは生粋の共産主義者で理想主義者やったんやな。ソ連だけでなく世界中が共産国となって世界から貧困がなくなるのを真剣に夢見てたらしい(まぁそれもソ連のおかれた状況が厳しくて徐々に折れてきてたらしいけど)。対するスターリン愛国主義者で一国社会主義を掲げて人民を資源として使い潰し無茶苦茶やってたらしいけど、あの時代戦争が激しくなってきてたから、もしレーニンが生きていても同じ様になってたんじゃない言われてる。そんなレーニンですが、人民や党員たちに向けられた論文と家族に送られた手紙にギャップがあり過ぎて笑う。明らかに論調が異なる。論文の方はアジテーションバチバチで目的意識ビンビンで大義の為なら手段を選ばずって感じなんですが、一方家族への手紙では終始穏やかで必ず家族の体に気遣っている。レーニンの父はレーニンと違って国王を愛し国を良くするため学校を多数作り、国民の知的水準を高めようと必死に頑張ってきたのですが、その精神はレーニンにも引き継がれていて、本当に国を世界を良くしたかったのだろうなと思いました。

まぁでもそんだけで、論文なんかは当時の人達に向けられた物で現代の僕らには学術的価値は薄く読み物として退屈。やっぱり20世紀降の歴史はつまらんねーという結論。バクーニンの時と一緒でやっぱ愛国主義はろくな事にならないって事だよな。もっと広い視点で世の中を見ましょう。

The Hiatus - Trash We'd Love(2009)


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僕はモロ、エルレアジカンストレイテナーとかの世代なので、当時人気絶頂だったエルレが解散した時はテレビに一度もでたことがないインディーバンドにも関わらずテレビで解散のニュースが報道されてましたね。それ位物凄い人気でした。この3つのバンドの中でも勢いは1番ありましたから当時。そして新たに結成されたthe hiatusのこの1stアルバム。当時僕の周りでは取り敢えずみんな聴いてましたね。それくらい注目度は高かったんで売れまくりブックオフで今じゃ280円で買えますが、しかしこれは今聞くとガチで名盤。ジャケット等のデザイン周りも一貫したセンスに貫き通されててめっちゃかっこいい。僕は御三家の中じゃアジカンとテナー派で(後にアートスクールで覚醒し過去の経歴を全て消し去る…)友達が熱狂的なエルレファンだったのでちょっと距離感あってエルレは熱心に聴いてないですが、エルレよりこのアルバムの方が良いんじゃないですか?知らないですけど。エルレ解散するけど俺はまだまだやるぞっていう底力を感じられます。取り敢えずGhost in the rainが超名曲。ものすごい爽やかなんだけど、凄まじく印象的で時々ふっと思い出して聴きたくなる。これぞ音楽だ!というような全能感に満ちていて、まさに完璧な一曲(MVの謎のクリスタルゴーレムも印象的)。これとcentipedeのよく分からないリズム感のバッキングがカッコイイ。他も捨て曲無し。よく頑張ったなぁ細美さん。細美武士って男は根暗なんだけど人一倍ロマンチストなんだと思うな。ユニコーンのメロディはそのロマンティシズムが結晶化した様だ。エルレから継続してハッとさせられるエモエモなメロディセンスは彼の大きな武器だ。まぁでもこの一枚だけでやり切ったバンドと言ってもいいんじゃかなぁ。2ndまでしか聴いてないけど。3rdは北欧のポストロックぽかった記憶。最近の曲ちょっと聴いたけど全然ダメだったな。まぁこのアルバムは細美武士という男の総括的名盤で上述した彼のパーソナリティに触れる内容になっております。……あの頃の純粋さを失い、スーパー陰湿ロックオタクと化してしまった今、当時聴いていたものは今聴くとやっぱキツイな〜っていう感じがするんですけどこのアルバムだけは見事に透徹された美学が感じられてとてもいい。これが好きな人には透徹した美学、そしてエモという共通点でpotia fadingってバンドがオススメできるかもしれません。

人類の知的遺産49バクーニン ー 勝田吉太郎

最近僕も馬鹿な小説ばかりじゃなくて、もっとタメになる本を読みたい。そう思い手に取ったのがこの人類の知的遺産シリーズ。バクーニンとは19世紀のロシアの革命家。暴力による革命家としてはチェ・ゲバラ毛沢東の元祖とも言えるであろう人。彼の掲げるのはアナーキズム無政府主義)。国家なんていらん。上からの支配がなくなれば人間はみな自由に生きていけるという思想。日本人は愛国心がかけていると嘆かれる昨今、この、無政府主義というのは衝撃でした。だって愛国心なんか要らん。そういう国家主義は権力による支配者を産み、お国のために結局は多くの犠牲者を産む。だから政府も要らん、国も要らん。という滅茶苦茶なものだったからです。そんな事したらみんなやりたい放題の無法地帯、正にアナーキーというような状態になってしまうんじゃないかと思われます。本を読めばわかるけど彼の思想は人間の善性を信じてる故、つまり性善説の上に成り立ってるのです。なんやそれアホくさと思われるかもしれませんが、これは逆に他の宗教、民主主義、社会主義もとより君主制等の人間を縛り付ける全てのシステムは人間の本性を悪と断じた上に立脚してるということの証明なのです。だってみんな良い奴ならちゃんと資源も分け合うし、人殺したりせえへんし、法律も警察も要らんというわけです。それが自由。自由とはバクーニンが生涯追い求めた理想でした。バクーニンが言うには人が悪くなるのはを縛り付けるからだ。政府も国も解体して上に立つ者を全て取り除けば人は自由、優しくなれるというのです。まぁ、呆れてしまうような話ですのであまり賛同する者はいません。しかしこの上から抑圧が無くなれば自分を律するのは自分だけ。だから、自分で考え何でも自分でやるんだという考え方、僕は大好きですね。このグローバリズムの時代みんな一斉に無政府主義になるでもあるまいし、こんなん無理に決まってるやんと思うけど、自らを律するという姿勢これはすごく共感できる。掃除をするのは先生が見てるからですか?ポイ捨てしないのは法律違反だからですか?違うでしょう。根本に自分で考え自分を律するという考えができればが世の中もっと良くなるでしょう。これは無理ではないと思う。その意識大切にしていきたい。

まぁ、そんなようなバクーニンの思想、バクーニンの生涯、現代のアナーキズムなんかが綴られた本ですが、滅茶苦茶読みやすいです。これの前に同じシリーズのマルクス共産主義者の神)を読んだのですがあっちは難しくて意味わかりませんでした。本著でもマルクスは合理的理詰めそれに対しバクーニンは感情的と評されており、マルクスの理論はかなり賢くないと分かんないですがバクーニンは文字すら読めない奴らが革命の主役やって意識があるので分かりやすい。この本ではバクーニンがガーッて書いた文章に対してつまり〜…みたいな分かりやすい説明がついてておいてかれることはありません。まぁ、マルクスあってのバクーニンみたいなとこもあるのでマルクスの本難しいって人はニコニコ大百科マルクスの記事が分かりやすく面白いのでオススメします(僕はそれでマルクス主義についてはだいたい把握した気になってます^^;)。19世紀の政治は哲学の趣きがあるから面白い。

加藤文元 ー ガロア 天才数学者の生涯(2010)

フランスのガロアって人の伝記。何となく手に取った1冊。自分は数学については全く分からず算数すら怪しいレベルだ。それでも殆ど読めた。難しいところは読み飛ばした。まぁ、ガロアって人は天才数学者で20歳で死んだんだよ。どう凄いのかはよく分からん。まぁ、馬鹿なので実りのない読書でした。ガロア人間性については多少思うところはありました。誰にも評価されず自己満足の世界から抜けきれず焦って疑心暗鬼になってそれで死んじゃったんですよ。決闘かなんかして。凄い血の気の多い人だったんだと思う。それをコントロールする方法もわからないまま死んだんでしょう。実際すごい天才だったみたいだし、勿体ないね。そんだけしか読み取れませんでしたすみません。

ごりら公園 - 甘党(2016)


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東方アレンジ同人サークルごりら公園の2ndフルアルバム(こういう定義で正しいのか分からないが)。先ずパッと聴いた印象として、14曲と多い中、曲が多彩で本当によく作り込まれている。その為正確にこのアルバムを捉える為に1曲毎の感想を述べようと思う。

 

・甘党 切り刻まれてブレイクビーツと化したアコギに生ギターと電子音などが盛り込まれていき実験的でありながらサラッと聴けるオープニング。

・glare!! カナブーンとかでよくある四つ打ちダンスチューンだが、込められたアイディアの量が凄まじく気の利いたシンセ等、妥協のない曲。挨拶がわりてして的確。

・花冷姫 爽やかな変化球オルタナ曲。Bメロが特徴的でいきなり変拍子ぶっ込んでくるしやっぱごりら公園癖強いなと思わせられる。ラストに放たれる マイブラ並みのノイズギターはシューゲファン悶絶必至。

サバト ごりら公園お得意の高速変拍子ロックチューン。ギターソロが決まってる。その後の異常なメロディーと詩が融合したCメロも聞き所。

・三日月クラブ カッティグにサビの幽玄なディレイなど非日常的な雰囲気とギターの魅力がこれでもかと詰まった曲。

・あなたとおんなじならば ロックバンドなら普通考えられないような可愛すぎる曲調。これはエロゲのBGMなどの、のほほんとした曲に親しんでいる人ならあまり違和感はないだろう。非常にオタク的な曲調であると言える 。新鮮で良い。

百日紅 これまた、裏拍でイギリスの湿った路地裏を行くシャーロック・ホームズを思わせるようなキャラクター性の強い曲調。ごりら公園はGRAPEVINEのファンであるらしいような事がTwitter上で見受けられるが、この歌詞はGRAPEVINEっぽい自己統制的な言い回しだなと思った。GRAPEVINE1枚しか聴いたことないけど。 

・鈍銀ドロドロ ごりら公園得意の高速変拍子ロックチューン。ギターソロも例に漏れず非常に決まっている。

・ノーモーション 抑圧された硬質なビートを刻むヴァースから、感情的なコーラス部へと移り変わる2面性のある楽曲。テクニカルさとディレイのかかり具合がhakuっぽいなぁと思う。計算されたギターワークが見事。

・夜のこども インプロビゼーションが光るインスト。夜の世界へ誘い、このアルバムもそろそろ終わるよと報せてくれる。

・日不見 この曲はもろGRAPEVINEだというような記述を見たが、GRAPEVINEには詳しくないので具体的にどの曲とかは分かんない。静かなヴァースからレディへ系のヒステリックなギターで空間を切り裂きコーラスで舞い上がるタイプの曲。繋ぎの丁寧なギターワークが特徴。

フラクタル アップテンポなんだけどマイナー調のコードが支配する重苦しい雰囲気は背徳的な輝きを帯びている。何かに立ち向かう時には逆風が吹き付けるものだ。そんな雰囲気。

・メメズ 今作の目玉。というかごりら公園で一番いい曲かもしれない。ごりら公園は曲の雰囲気を損なわずメロディーとして優れた詩を乗せるのがめちゃくちゃ上手い。センチメンタルなメロディーと崩れ落ちそうな歌詞と優しい歌声で呆気なく泣いてしまう。

・虹 インターバルを置いて始まるボートラ的な曲。この曲の元ネタは俺でも聴いたことがある。ニコニコ動画に触れたことがある人なら大抵知ってるだろう。印象的なメロディーはそのままアコギと歌だけで演奏され、昔遊んだおもちゃを見つけたような切なさを帯びた幼児性は締めにピッタリ。

 

全体として前作の暗さはあまり感じなかった。まぁ曲調に寄るもので心情的な変化は特にないと思う。今回歌詞の乗せ方がとても上手いんだなぁというのが気付きであった。14曲飽きずに聴ける構成力は凄いなぁ。メメズとかサンクラで聴けるけどアルバムで聴くと尚好い。この人のこういうミディアムテンポの曲良過ぎる。もっと作って欲しいけど少ないからこそ光るのかな。しかし、メロンブックスDLの192kbpsは音質悪すぎないか?320kbpsで配信して欲しい…。bandcampで配信し直されたらいいんだけどな。その時は買い直さないといけないから抗議するけど。

ごりら公園 ー 芥のせせらぎ(2014)


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東方の曲をアレンジして発表するという文化があることを最近知った。彼らは音源をネット上で公開したりコミケなんかで配布したりして活動しているらしい。有名な所ではヒトリエのメンバーの1人がこの東方アレンジ出身らしい。米津玄師やヒャダイン等ネット発のミュージシャンというは今時珍しくないが、こちらは二次創作であるが故、興味のない人の目には触れず、寧ろそれ以外の人種を拒否してるような形態が興味深い。

ごりら公園というのもそうした活動を行うアーティストの1人だ。ジャンルはロックでえふまという人がアレンジ、作詞、ボーカルを全て行っている。アレンジとはどの程度のことが行われてるのかと言うと、ぱっと聴いて比べた感じ印象的なフレーズを除いて殆ど原型ないです。オリジナル曲と言われても誰も気づかないレベル。元ネタを知ってればニヤつける、妄想が楽しい程度の認識でいいと思う。

特徴としてはジャズマスターと思われる鋭角なギターと印象的なフレーズ、変拍子を多様した複雑で聴きごたえのある楽曲と繊細さと狂気を行き来するボーカルとポップなメロディーが挙げられる。

残響レコードに居てもおかしくない感じだしUrema的な陰鬱な感じもするし(てゆーか声が似てる )ギターの生々しさに90sエモも感じる。ぶっちゃけ東方全然しらなくてもロックファンなら間違いなく楽しめる。東方興味なくても敢えてこれを聴くだけの価値はあると思う。とにかくギターがクソかっこよくて曲がいい。

芥のせせらぎ、まるみえ、毒白、空が藍色だから、まどろみ辺りが好き。特にまるみえ、まどろみは名曲。

 

2 - 生と詩(2019)


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The Salovers古舘佑太郎率いる新たなバンド"2"の3枚目のアルバム。サラバーズの印象はフロントマンの存在感はあるものの曲がイマイチって感じだったが、その弱点を元ポニーテールスクライムの才能豊かなコンポーザー加藤綾太を作曲者に据えることで補ったのがこの2というバンド…という認識。つまり"フロントマンに華があって声が良くて歌詞がよくて更に曲も良かったらそれもう完璧じゃね?"っていう単純ながら非常にロジカルな造りのバンドだと思う。

本作は古舘佑太郎のパーソナルな部分が表出した内容になっていると本人らも語っているが、人が作った曲によくこんな腐った歌詞乗せれるなというのが正直な感想w。業が深いよなぁ。個人的には前作のgo 2 the new worldとかのが希望に満ちてて好き。ホメオパシーではその希望の正に裏側を歌っていて、ぶっちゃけgo 2 the new worldがもっと売れたら良かったんだけど、その停滞感さえ歌ってしまう正直さは信用できる。

曲は東狂がめちゃくちゃ良い。この曲のために9曲目まで黙って聴くみたいなとこあります。でも曲短いなって思うから演奏もっと粘って欲しい。あとやっぱフォーピースはシングルなだけあって良い。

すごい勢いで3枚アルバムリリースしてきたけど、今の彼らは目的意識が強過ぎて音楽の"楽"の部分に欠けているというような印象を受けた。今の日本の市場では色んなテーマの楽曲が揃った色彩豊かな作品が求められるのかもしれないが、個人的にはもっとフォーカス絞った作品が聴きたい。しかし、本気でやってたバンドが終わって、その次にやるバンドは楽したいという気持ちが出てきてもおかしくないのに前と同じくらいの情熱をかけて打ち込んでいるのは単純に凄いと思う。応援したくなる。まだまだやってくれると信じてる。