鋼の錬金術師(旧アニメ)(2003)

旧アニメバージョン。世代なので見てたけどちゃんと通して見るのは実は初めて。何となく旧版の方が良かった気がしてるけど、まぁ半分正解半分ハズレかな。まず良かったとこは作画と選曲とシナリオと、あと声優。アニメオリジナル設定の真理の扉の向こう側があり、それが僕達の今生きてる歴史でハガレンの世界が現実のパラレルワールドという設定が面白かったね。天国ともいえるね。灰羽連盟とか連想させる。賛美歌風のBGMも相まって若干セカイ系の雰囲気があったよね。それは原作にはない独特な切なさがあって良かった。切なさといえば作画がめちゃくちゃ良いよね。エンディングテーマとかの時のエドのなんとも言えない表情。あれ良かったなぁ。めちゃくちゃ色気あるよね。旅の過酷さそれを物語るような虚脱感溢れる表情、そこからくる哀愁ね。よくあれだけの表情描けるなとおもう。後やっぱ曲が全曲めちゃくちゃ良い。取り分け消せない罪は好きだね。後クリスタル・ケイマザーズスカイやっけ?あれも良いよね。ウィンリィがめっちゃ可愛いその上エロい。舐め回すようなカメラワークね。まぁ、犬の目線なんだけど 。ウィンリィと言えば報われなさ過ぎて可哀想だよね。アニメ版は。その分漫画版はハッピーエンドだけどね。個人的な大ヒットは斎賀みつき演じるマリア・ロス少尉です。ウィンリィが1番可愛いんだけど、次点ってなるとホークアイ中尉が挙がりそうだけど、おれは斎賀みつき演じる(新版では代わってるらしい)マリア・ロス中尉を推すね。なんつーかバブみが凄かった笑。あの落ち着いた低音ボイスで頼り甲斐があってちょっと(大分?)お節介なとこにやられました。ロス中尉に甘えてぇなぁ〜俺もな〜。水樹奈々のラースも良かったね。今もあんな声出んの?歌い過ぎて声太くなってんじゃねえのって疑ってる笑。水樹奈々のか細い声が好きなんだよなぁ日向ヒナタとか。終盤アニメオリジナルシナリオ〜映画の流れが良かったね。シャンバラはズルいもんね。大人エドと青年アルかっこい過ぎるし、ラルクど名曲当ててくるし。あれは伝説だよ。ただしウィンリィが報われない事が…(ry。悪いとこは、中盤から原作のストック切れ(連載途中でのアニメ化の為)で中身が薄味でおもんなかった所。グリードの戦闘シーンとかいい所もあんだけどね。シナリオはいいと思うのよ。アニオリのババアが黒幕で、スカーが軍人集めて賢者の石作ろうとしてアルが犠牲になってエドが再生して真理の扉の向こうに行くっていうシナリオは。でも肉付けが上手く出来てなかったよね。中盤以降は暗いだけで、エドたちも流されるままという感じで正直全然おもんなかった。アニメ版の方がおもろいと言うなら思い出補正で間違いないと思う。でもあれはシャンバラに続いてるから、シャンバラ神作やからっていう。アニメ版はエドは最終回までひたすら罪悪感に苛まれて終わったよね。その暗い雰囲気が良いのよね。原作はちょっと理屈っぽいから、そんなに切なくならないのよね。やっぱ旧アニメの雰囲気凄い良いよね。まぁ、これを先に提示された上で、1人で闘い抜いた原作はすごい立派だよね。原作版もちゃんとアニメ化したし恵まれた作品だなぁ。まぁそれだけの深いメッセージ性と魅力的な世界観を持ってるもんなぁ。

鉄風Pを久々に聴いた。

https://nico.ms/sm21330645

鉄風pって知ってる?ニコニコ動画で2009年くらいに活動してたボカロpで、中学〜高校くらいの頃よく聴いてたんですよ。その頃自分はニコニコ動画観てるのが恥ずかしくなってきてるくらいで(今はまた戻ってきてる笑)、初音ミクとか特にダメでこの人の曲だけこっそり聴いてたけど、今聞き返すとそんな自分が馬鹿らしくなるくらい純粋に素晴らしい音楽だ。自分のコード感を持ってる人の音楽は色褪せないよなー。特にこの人はそれに乗るメロディーのセンスが素晴らしい。しかも、とても想像力豊かな展開をする。今更ながらいくつか感想を書こう。

パヤパヤ☆シャララ

この人の初めて聞いた曲かな。この人の中で1番魔法がかかってる曲だよね。奇跡的な名曲。日本でこの曲を超えるオルタナ曲は数える程しかないだろう…ってくらい。いつ聞いても泣きそうになる。てゆーか泣く。この人、曲はもちろん素晴らしいんだけどそれにも増して歌詞のストーリー展開が凄い。曲って気持ちいい方に作っていくと勝手に展開がついてて、歌詞は後付けだったりすることってよくある事だと思うけど、この人の場合、歌詞がその展開に意味を与えてくれてる。そうあるべくしてそうなってるみたいな。だから曲に対する没入感がエグい。曲の主人公が見てる景色と同じものが見える。聴いてると鳥肌たちすぎて寒気がする。この人は名前の通りナンバーガールのファンなんだけど、こういう才能って例えるならピープルインザボックスが同質の物を持ってるよね。ピープルはボーカルが余計な情報の少ない語り部的な声質をしていて物語を伝えるのに非常に適している。それは初音ミクと重なる特徴だ。この前こんな曲出したから今度はこれをしてみようって、なんかそういうの意識してできる賢いとこも近いかなと思う。

 

春の嵐

改めて今聞き直して断トツ凄いと思ったのがパヤパヤ☆シャララとこの曲。まぁ、人力では不可能な感じのタイトルどおり嵐のように言葉が詰め込まれたボーカル。言葉を詰めると理屈っぽくて鈍重な印象になりそうだけどこの曲はめちゃくちゃ爽やかで気持ちいい。この点は初音ミクの特性を上手く利用してる。どれだけ言葉を重ねても詰まることはないし息継ぎの必要も無いしね。この曲とにかく展開が個性的で素晴らしい。後半1回だけ大サビがくるその流れが秀逸だが、更にその独特のメロディーの素晴らしさには本当に感心した。この感じって戸川純とかが時折見せる巫女的な大自然を纏う神秘的な侵し難い雰囲気と似てる。3分切ってる曲でこれだけ大きな感動を得られるのはマジで天才。

 

ウォータースプリング

この人の曲の中で一番平凡。それだけにこの人のど真ん中にあるコード感を味わえる曲。久々に聞き直してこの曲で只者じゃないなと確信した。やっぱコード感にオリジナリティがあるんだよな。ボカロ曲なのに間を余裕綽々で聴かせることができる稀有な才能を持ってる。恥ずかしがってたけどやっぱ俺昔から見る目あったんやな…。

 

どくとるマンボウ青春記

北杜夫にインスパイアされてる曲だけど、この曲はナンバガ感がかなり高い。この曲を聞けばナンバガとの違いを意識できるはず。先ずピアノが入ってて爽やかなんだよね。そして最大の差異はアンビエント的な間の使い方にある。この曲の中盤挟まれるピアノソロを聞いて欲しい。もう完全にアンビエントミュージックなんだよね。この音数の少なさをポップスにぶっ込めるのはマジで頭おかしい。これで飛び道具になってなくてポップスとしてストーリーの流れの1部に取り込んでるそのバランス感覚がすごい。ナンバガのバンド特有の狂騒感はないけど代わりにこの人の曲には限りない静寂がある。

 

ハイパーワールド

ナンバガの次はくるりスーパーカーかって感じの打ち込みのデジタル風味の曲。効果的なギターのカッティングがかっこいい。全くタイプの異なるタイプのギターが弾けて多才だな〜と思う。ナンバガくるり辺りの所謂97年世代を追ってたファンってこういう新しい物を取り入れてバンドが進化する感じに弱いんじゃない?初音ミクだからデジタルとの相性は勿論良いよなと思わせつつ、ここでは寧ろ反対に有機的で伸びやかなメロディーをなぞっているのが特徴。ひねくれてる。

ヤンデレ

この人のなかで一番変態な曲。変拍子に記号的な歌詞、奇妙な展開とその変態性を初音ミクの可愛らしさを利用してポップスに昇華してる手腕が流石すぎる。ヒカシューの曲にあってもおかしくないよね。この曲は初音ミクイカれたシャウトを聴くためにある曲笑。得意のストーリー仕立てでちょっと主人公の女の子に愛着が湧き始めた辺りで放たれる悲痛な怪音に心が乱される。好きだな〜笑。

 

君に☆スプラッシュ

確かこのタイトルでみんなで曲作ろうってイベントに参加した時の曲なんだよね。風俗街で働く女の子の歌で☆スプラッシュってこれ下ネタだろ…。てゆーかこれに勝てる奴いないだろ。見事に代表曲みたいになってるもんな。ナンバガっぽいドラムとギターのせめぎ合いから、童歌みたいなBメロがきてそっからオーケストラみたいなってタイトル連呼するロック王道のサビに行き着くがそれに対するコーラスが自由すぎる。完全にふざけてるが、おふざけのセンスが良すぎる。パヤパヤ☆シャララ作った人と同一人物とは思えない程のユーモアだ。

 

舎利禮文

この人最大のヒット曲。ランキング一位とかそのレベルなんだよね。アーティストが全神経を集中させて1番すごい曲を作ってやろうって気合い入れて作った曲。その甲斐あって凄まじい魔力を誇ってる曲。ピープルで言えば旧市街みたいな。勿論namuamidabutsuから影響を受けてるんだけど、完全に消化して全く別の所謂神曲を生み出してる。ストイックにリズムを刻むピアノと対照的に炎天下の中お焚き上げしてるようなジリジリ燃え上がるギターがかっこいい。

 

これだけ素晴らしい活動をしてたのに今は曲全部消してて普通には聞けないんだよね。今どうしてるんかな。プロになってるんかな。なっててもこの頃以上の曲は作れてないだろうな。この人にとっても青春だったんじゃないかな。これだけの曲を残せれば十分だよな。

ビリディアナ(1961)


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スペインのルイス・ブニュエル監督作。パルム・ドール受賞作。古い作品なのに扱ってるテーマが深く重い。軽く説明すると修道女が親戚のおじさんに犯されたと思って、おじさんに結婚してくれって迫られるんやけど断ったらおじさん自殺して、修道女は自分は汚れたと思って修道院やめて、それでも世のため人のためになる事はしたいから、自分でその辺の浮浪者集めて暮らし始めるって話。まぁ、修道院なんかで暮らしてきた世間知らずな女がそんなことしたらどうなるかって目に見えてるよね。でもそれさえ自分で呼び込んだ運命だと思える。神を裏切ったことに対する懺悔。そんな健気な信仰心を表しているのだけれど現実はあまりにも薄汚れている。ドストエフスキーといっしょで何故わざわざこんな不快な物を見せられなくてはならないのだろうという気持ちになる笑。思ったより最悪の結末ではなく、一人の女性が成長する物語と言えるかもしれん。宗教批判という側面もあるのだろうな。てゆーかこの気持ち悪い俳優をどこで見つけて来るんだろうと思う。コイツら撮影が終わったら普段は大学で教授やってますとか、そうであってくれねぇかなと思う。

あずみ(2003)

上戸彩主演。北村龍平監督作。ぶっとび系時代劇。たまには夏っぽいのを観ようと思って。北村龍平はVERSUS観て好きになった監督だからその目線でもう一度見てみっかてのもありつつ…。今見たらVERSUSの兄ちゃん出てるんやな。よく見りゃ猿もVERSUS出てたね最後の方まで生き残ってた奴笑。最初期パーティが上戸彩以外殆ど全員死ぬのは当時衝撃だったよな。冨樫義博イズムを感じる。山奥で育った暴力組織が戦争に武力介入するって、今みるとソレスタルビーイングだな笑。北村龍平のバイオレンス表現はすごい。すげぇ中2心を刺激して印象に残る。戦闘シーンも最高。思考を凝らしたアイデアが詰め込まれていて漫画顔負けだよ。 気ィ抜いたらいつ死ぬかわからん殺気が渦巻いた雰囲気が最高。最後の混戦で猿が爆発で吹っ飛ぶシーンとかズレたユーモアも監督の持ち味なんだよなぁ。どっか浮世離れしたセンスの持ち主。あずみの剣に仕込み刀出てくるとか、中々馬鹿らしいアイデアをぶっ込める度胸がすげえ。そのセンスにオダギリジョーもマッチしてたよね。ひゅうがが死ぬ時、美女丸がフレームインしてくるとこ笑った。それにしても上戸彩の茶髪綺麗だ。なかなか居ない稀有な女優だと思う。だって本当に強そうだもん。他の女優だとこんなんが強いわけないやんと思うけど、上戸彩はどっかスポーティーな印象があるんだよな。名作。

エル・スール(1983)


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ビクトル・エリセ10年ぶり2作目の作品。そしてまた少女もの。ビクトル・エリセロリコンだな。10年経てば前作の少女も立派な大人になっているんでしょうね(関係ないけど)。

主人公の女の子の過去の回想がメインの映画なんだけど、これラスト30分で現在に戻ってくるんだが、そっちの方が面白くないか?

やっぱ子供の頃ってイタズラして反応みたり、時間の使い方が受動的でしょ。大人は能動的じゃん。だからそっちの方が面白いんだ俺は。勿論子供の頃に見える景色の方が新鮮だから、子供が能動的に動いてくれるのが1番見てておもろい。冒険だわな。この人の映画は本当受動的なシーンが多い。だから眠くなる。感情の起伏もない。結構掴みどころのない作品だと思う。そういう静謐な作品って無機物に目が行きがちなんだけどこの人の作品は人間しか描いてないんだよな。そこがまた独特で面白い。主人公の子が子供の頃も大人になってからも男の子っぽい顔つきなんだが女の子のタレ目は好きじゃないなと思った。タレ目なら口元はいやらしくニヤついていて欲しいな。タレ目で口もへの字だと本当表情ないやん。○丸とかさぁ。あぁいう意思のこもってない顔つきって本当嫌いなんだよなぁ。最後に内容について触れておくと、よく分かんなかった。時間のある時、それもダラっと過ごしたい、且つ芸術的な意識の高さを保ちたいという条件が揃った時見るべき映画だと思う。中々自分にはクリアーしづらい条件だと思う。

ピアノ・レッスン(1993)

ジェーン・カンピオン監督作。女性監督は珍しいので楽しみにしていた。まず画が豪快かつ繊細でいい。ひとつの画の中でその2つが同居してる。あと音楽もいい。ff9っぽい。ゲーム音楽っぽくて馴染み深い感じ。潔癖な女が離島の部族のおっさんに寝盗られるという内容。内容そのものは好みではなかった。ラストピアノ捨てて自殺しようとするシーンで明確な成長を遂げるが最後までこのヒロインを気に入ることがなかったのでフーンって感じ。それよりヒロインの娘の方が独特な経験を積んでてこの先が楽しみだ。こったが主役の方が観たかったかな。

SPEC~結~

ひとまず零とサトリ以外全部見た。言われてる程酷いとは思わなかった。ただCGばっかで絵に工夫が無いというのは同意。最後の斗真がモンスター化する所位はせめてセットで作った方が良かったんじゃないかと思う。リアリティ無さ過ぎた。内容はよくわからんけど斗真がソロモンの鍵というので仮面ライダー剣のジョーカーみたいな存在だということらしい。超能力者vs刑事っていうシンプルな話から、超能力者vs超能力者になって最終的には超能力者vs神になったけど、神「人類は愚かやから世界リセットするわー」人類「させるかー」ってなるのはいいんだけど絶望的にキャラがそんな人類の未来を守るとかそういう大それたノリのやつらじゃないんよなぁ…。最後の方、友情パワーで勝つぜ〜みたいな事を斗真は言ってたけど、お前らそんな仲良かったっけ?てゆーか人類の未来とかどうでも良さそうな奴らばっかなんやけどという感じ。斗真はもちろん瀬文だって絶対に良いもんじゃないんだよな。完全な善人じゃないそこがSPECの良いとこだったんだけど、そんな奴らに人類の未来をたくせるか?っていうとこだよな笑。考えたらスペックって初めから王道の裏をかく邪道の作品なんだよ。だからどうせならもっとダークな救いのない方向に持って行って欲しかった。そう考えると斗真のスペックが死者を召喚できるっていうのがあかんねん。ドラゴンボールで生き返らせるから大丈夫ってノリになってしまってる。こうなるとケイゾクビューティフル・ドリーマーの終わり方の方がまだマシかなと思えてきた(あっち泣けたし)。まぁでもストーリーというものを投げ出さずちゃんと終わらせたことが偉い。