読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

キング・オブ・エジプト(2016))

アレックス・プロヤス監督作。めっちゃくちゃ面白かった!最初から最後まで全部!全人類おすすめ!

北杜夫 - 怪盗ジバコ(1967)

面白い笑える滑稽味のある物に対してユーモアがあると評するのは何だか逃げ腰な気がする。昔の人は知らないが、だいたい現代に生きる僕らは対面で「君はユーモアがあるね」なんてふうには言わないのだから。ユーモアという言葉は最近では『面白い。しかし吹き出すほどではない。でも、テレビみたいな低俗な笑いとは違い、品があるし、私は寧ろそちら側の人間でありたいからこちらの肩を持とう。』というようなそれこそ低俗な感情が作用して使われる言葉ではないだろうか。要するにそれが純粋な笑いの質量としてはどれくらいかを曖昧にしているに過ぎないのだ。高尚な笑い=ユーモア。そんなのは変だ。しかし、大笑いできるものではないがこれは実に良く出来ていて面白いなあと思う物は実際ある。例えばラーメンズのコント何かがそうだ。ラーメンズがユーモアであるなら大笑いできるのは僕の場合ダウンタウンとかになる。しかし、ダウンタウンラーメンズが劣っているとは思わないし、本来の意味でならダウンタウンだってユーモアの塊だ。その足りない笑いの分をユーモアという言葉で埋め合わせようという根性が許せない。それは寧ろ侮辱だと思う。足りないのではなくそこに違う「何か」があるのだ。悪いのはラーメンズではなくその「何か」をユーモアという言葉でしか表現出来ない奴等なのだ。感性に問いかけるものだ。その何かが見つからないなら僕はただ単に面白かったと言いたい。従ってこの本は面白かった。

北杜夫 - あくびノオト(1961)

エッセイと小説の短編集。短編は四本ありどれも短いが傑作。第三惑星ホラ株式会社はエッセイと思いきや空想が展開していくユーモアたっぷりの自称私小説(笑)、少年と狼は童話っぽい感じでこういう子供の無垢な視点を描くのがこの人はすごく上手い、彼は新しい日記帳を抱いて泣くの白痴の患者に対する自己憐憫的な優しさが心地よい、活動写真は哀愁と滑稽味のある男がいいし良く出来た話だなーと思う。色んなタイプの話が書けて多才だなー。北杜夫は基本自虐ネタで誰も傷つけないから好きだ。

Convex Level - CL5 (2012)

バンドの5枚目のアルバム。オルタナだったりNWだったりプログレだったり色んな要素を感じさせながらもそれらを上手く纏め上げるセンスの中にバンドの長い歴史が感じられてその楽曲は素晴らしい。30年同じメンバーでやってるだけあって常に心地よいグルーヴがそこにある。注目を浴びるという意味で30年日の目を見てない事に対する屈託のようなものは感じられず、出す音に迷いがない、というよりは迷いすらも楽しんでいるというような非常な研究熱心、音楽馬鹿ロック馬鹿ぶりが気持ちが良い。

志賀直哉 - 暗夜行路・後編(1922) 

古典的名作と呼ばれる物を読んでいると結局文学って不倫だよねって思わされる。男性読者はそれにビクビクしながらも作者の手筈通り女に惹かれていってやっぱり傷つけられる。何でこんなドMプレイばかりを押し付けられるのか。それにしても昔って簡単にオカズにありつけなくて不便だよね。よく考えたら、夫がしばらくどこかに旅行するってなれば溜まるものは溜まるのであって風俗行くなり女連れ込むなりするのは間違いないわけでそれを嫁が容赦するってのはそれを暗に認めるわけで、これを当たり前のように慰安や勉強や言われて行われるんやから非常に女は不公平だよね。しかしこの時代の人間は遊び回ってるようにしか思えないのだが、どこからこの金が湧いてくるのか、日本って貧乏になったんだなー。結構多いんだけど主人公の観光シーンがどうでもよすぎる。

偶然 (1981)

クシシュトフ・キェシロフスキ監督作。検閲による上映禁止処分を受け、6年後の1987年に公開された。陰影に富んだ映像がかっこいい。素朴だがいい生地で出来た服装もステキだ。説明不足っぽいが何となくわかるし話のテンポも良い。この映画は列車に乗れるか乗れないかで分岐する3つのパターンの人生を描いている。列車に間に合うパターン、列車に間に合わずを駅員を殴り倒すパターン、列車に間に合わず復学するパターンの3つがある。こんだけ人生に色んなパターンがあるのは主人公がイケメンだからじないかな。3パターンそれぞれ違うヒロインが用意されてるし。

叫びとささやき(1972)

イングマール・ベルイマン監督作。どっかの国の多分裕福な三姉妹とその女中の話。心の貧しい長女と、病気で死んじゃう次女と、人ズレした三女、そして体型からして包容力に満ちた女中。派手な絵はなく何か教訓じみた話だが、丁寧に撮られた無駄のない映像、目的意識がしっかりしていいて何を伝えたいかが明快で良かった。「あー面白かった」というのとは違うけど、自分の身の置き方について考えさせられるいい映画だと思う。それにしても次女の苦しんでる演技痛々しすぎ。