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「雨の木」を聴きながら - 大江健三郎(1982)

私小説風のフィクションであった。正直よく分からないところは多いのだが面白いところはやはり面白い。自身作中悪文と指摘されてることを認めている。作中、作者に似て作られた主人公が「どうしてそう、何もかもわかっているようなことが言えるのかなあ?人のことなのに…」と吐き捨てられた事が示すように、作者の文章は思い込み決めつけが激し過ぎるため他人の理解を拒むのではないかなぁと思う。そんな中でもグッとくる所があるから読むのだが、今回グッと来たのは主人公が幼い頃父に言われたという「おまえのために、他の人間が、命を捨ててくれるはずはない。そういうことがありうると思ってはならない。」という文章で、それは自分にも思い当たる節があった。しかしどえらい事をいうオトンやなーと思った。