やまだ紫 - Blue Sky (1992)

やまだ紫の漫画を男友達に見せたらお洒落系と揶揄されて少々気分を害した。彼女の作品には気持ちを掻き乱される物があり、それはとてもエモく引き込まれるものだ。これ以上写実的でもコミカルでもいけない絶妙なバランスの絵なのだ。決して雰囲気だけの漫画ではなくここには真実が描かれている。
だいたいやまだ紫の漫画は傍目に不幸に見える作品ばかりで、今回もそうかなと思っていたが違って良かった。彼女(主人公)の幸せの鍵は全ては後に旦那となる若い小説化の男が握っているのだが、でも実際こんな男はいないと思うけどね。男は家族の長としてすべての決定権を握りたがるものだし、それでなければそいつは馬鹿でこんなに嫁を健気に支えたりは出来ない。基本的に男はここまで柔軟ではない。そういう意味でこの漫画はファンタジーだ。しかし、その中に女性の思い描く理想の旦那像があり、将来リビングで家族に煙たがられたくないという男たちにはやまだ紫の漫画は必携である。にしても偉いのは息子の森生くんだよな。まだ小学生でおかんに彼氏が出来たら嫌だし、「おかんの恋愛話とか聴かされるのは気持ち悪い」とか男なら言うけど、それってすげえマザコンなんだよな。自分の母親には産まれた時からママでいてほしくて元々一人の人間であって今も本当はそうだってことを認められないってのが当たり前なんだ。いや、でも「いい年してなに言ってんだこのババァ」「恥を知れ」って方かもしれない(笑)。この子はモテるだろうねぇ。モテの対極はマザコンであると見つけたり!