水の旅人 侍KIDS (1993)


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大林宣彦監督作。日本映画にもヤバイ映画作る監督いるだろうと思ってTSUTAYAの棚を片っ端から探したが、…ほぼ無いですね。予算がないからかエログロばっかでつまんない、気になるのは実相寺昭雄豊田利晃石井岳龍ぐらいですね。そんな中みつけたのがこの映画。これはそんなのとは対極にあり、子供会や遠足のバスで上映するとメチャクチャ喜ばれる類の映画です。

17cmの一寸法師みたいな侍の爺さんと少年の冒険ファンタジーです。撮り方がうまく、全く違和感なく小人に見える。古いのにすごい。カラスと闘ったり、ガンガンアクションしてて面白い。ロケーションも色使いも部屋に置いてある小物なんかも良いですね。音楽も良い。子供の情操教育に優しい、とにかくいい話でした。先生役の原田知世さんが可愛かった。キャンプ場で増水した時に悟ったようなことを言う爺にちょっとムカッとしました(笑)あと、父の実家に行った時の母のちょっとムッとした感じの緊張感が謎でした。

メイキングもNHKの番組みたいな丁寧で優しい作りで非常に楽しめます。自然に優しくってテーマだから雹を降らせるシーンでも氷砂糖を使うという徹底ぶりは素晴らしい。監督とカメラマンの関係の話すごく面白い。ロケーションも凄いですね。なければ道を作ってしまう。「映画は嘘だから、嘘が似合う場所を選ぶ」って名言ですね。小人の合成に違和感がなかったのもかなりの工夫が為されていたようです。そうか、この頃CGないから全部合成かぁ…難し過ぎてよく分からなかったけど、ほんの数秒の土塀のシーンにもメチャクチャ手間がかかっていることが分かった。子供は生きているだけで魅力的だから余計な演技はさせず自然にさせるってのは物凄く共感しました。子供が全然だめな映画ってあるよね。逆に子供がいい映画はとても好きです。監督の覚悟の話はすごいな。これ本編より面白いかもな(笑)

ヤバイ映画ではないけど、子供騙しとかそういう部分の全くない素晴らしい映画でした。