激情ハードコアを色々聴いてました。

最近また以前のように音楽を沢山聞いて過ごしていました。興味の対象は激情ハードコアというジャンルのバンドです。海外ではエモバイオレンスと称され、日本では激情ハードコアと呼ばれることが多いです。興味の発端は日本のバンドthe cabsにあります。彼らは僕が音楽で久しぶりにヤバイと思ったバンドで、彼等のルーツが知りたくてギターの高橋國光氏のブログを読み漁っていたら、彼が海外のかなりディープなハードコアバンドに影響を受けてる事が知れました。もうロックはだいたい聴き尽くしただろと思ってたので、まだこんなにも未知のバンドがいたのかと驚かされました。この感覚は10代の頃、同じ様にART-SCHOOL木下理樹氏のブログで知った海外オルタナインディーバンドを聴き漁ってた時以来のものでとてもワクワクしました。そこで度々見かけたのがraeinやla quieteといったバンドでした。最初聴いた時は、確かにキャブスのルーツをそこに見つけられ興奮しましたが、キャブスのようにポップに落とし込んだところのない血生臭いドロドロのハードコアって感じに引いてしまいました。暫くして自分の中でまた音楽聴きたい欲がムラムラ湧き上がってきた時、激情ハードコアというものを真剣に聴いてみようと思いました。

 

一言で激情ハードコアと言っても無数にバンドはいますので、気になった有名どころ(僕調べ)10組に絞って聴いてみました。

Sed Non Satiataフランス

Daitro フランス

Yaphet kotto アメリ

Raeinイタリア

orchidアメリ

Mihai  Edrich フランス

Louise cyphre ドイツ

Amada woodward フランス

Shikari オランダ

Suis la lune スウェーデン

以上のバンドの出身地、フランス、イタリア、オランダ、スウェーデン、ドイツと激情ハードコアはヨーロッパに集中していることが分かりますね。同じヨーロッパでロック大国イギリスからはそれが現れておらず、激情ハードコアはロックと言えばイギリスという常識に対する近隣諸国からのパンクスピリットの表れだと考えられる。その為かバンドの殆どが英語ではなく母国語で歌っています。バンド名も全然読めない(笑)しかし、それが激情ハードコアが新鮮に響くポイントになっています。調べていて思ったのですがハードコアバンドの名前って俳優や歴史の偉人などの人名から取った物が多いですね。キャブスのチャールズブロソンの為にという曲もチャールズブロンソンというハードコアバンドからきていてハードコアバンドらしいマナーといったものを感じます。後、I Wrote Haikus About Cannibalism In Your Yearbook みたいなクソ長い文章そのままみたいなのも有りがちです(このバンド名はキャブスhaiku about kdylaの元ネタなのかもしれません)。

激情ハードコアの音楽的特徴として、ハードコアの性急さにエモの叙情性が加わったと言う感じで、ハードコアは音楽性は抜きにして政治的なメッセージが込められた堅苦しいノリが苦手でエモはアルペジオの溜めがかったるくて苦手という自分にとって、激情ハードコアは一つ理想的な形と言えます。

Raein

https://youtu.be/ciR4oMW3eY4

激情ハードコアと言えばこのバンドというぐらい人気があります。このバンドで一番好きな曲。イントロからいきなり印象的で感情を煽り立てるようなドラムとギター、このギターワークは唯一無二。これだけ展開が詰め込まれていて1分ちょいしかないというのも鮮烈でした。

 

Sed Non Satiata

https://youtu.be/QhJLRhnfSGg

うねりのあるギターがかっこいい、エンジンダウンっぽくもある。このバンドは勢いで突っ切る感じはあまりなくて、しっかり溜めてサビで爆発する正統派。溜めの最中も留まるのではなく感情を抑えつけてる感じが激情ハードコア以外の何者でもない。激情ハードコアのど真ん中を行くバンド。

 

Amanda Woodward

https://youtu.be/Rk9AOx9tn7c

このバンドは疾走感があって印象的なギターリフが多く聴きやすい。フーファイターズっぽくもあるのがアングラな激情シーンで異彩を放ってます。

 

Yaphet Kotto

https://youtu.be/yLjnCxnFaQ8

このバンドは評価が高いようだが、僕には平凡なエモに聴こえる。

 

Daitro

https://youtu.be/tbRa3lfG30g

このバンドも非常に評価が高いですね。slintとかのポストロックと同じ硬質な雰囲気がします。カッコいいはカッコいいんだけど、こういうコード進行にメロディアスさがないバンドはちょっと苦手。

 

Mihai Edrisch

https://youtu.be/qT6VMNB4oe8

これは素晴らしい。このバンドはドラムが全体を支配してる感じがします。よく練習されていて、とても真面目な印象を受けます(てゆーかフランス真面目なバンド多くない?)マークスチュワート系のボーカルも印象的。何故かこのボーカルの発音はたまに日本語に聴こえる(笑)。

 

Orchid

https://youtu.be/w9nMr9HmXHM

ハードコアから激情ハードコアに移り変わる瞬間を捉えたバンドで他のバンドと比べてハードコア色が強い。これに関わらずだけど黎明期の真っ只中なものって僕はあんまり好きではない。

 

Suis la lune

https://youtu.be/fQ-KGl-u7bU

raeinに次いで人気があるんじゃないかなぁ。美しいアルペジオが特徴でギターセンスが凄まじい。しかし、いまいちリズムが弱いというか、のれない。惜しいバンドです。

 

Lousie cypher

https://youtu.be/Xk6OkyKpO5I

曲間でしょっちゅう映画かなんかの音声が引用されるのが特徴。そのせいかなんか逃避的でナイーブな印象を受け、激情ハードコアで一番シンパシーを感じたバンドです。勿論音楽自体も混沌としていてキチガイ感あって最高です。曲がめっちゃ短いのも良い。

 

Shikari

https://youtu.be/Ip_E3GNtvpo

このバンドを初めて聞いた時こんなバンドを探してた!という気持ちになった。激情ハードコアってグラインドコアと混同されがちなジャンルだけど、この中だと一番メタル要素あるかなぁ。どうしようもない閉塞感に満ちた陰鬱な感情を解き放つそういうある種の人間にとって救いとなる音楽です。最強にかっちょいい。

 

やはり同じジャンルに該当するバンドでもかなり好みが分かれるもので、僕の場合、激情の中でもあまりエモやハードコア色が強いバンドは好まず、もう少しカオスティックに展開していく物が好みだということが分かった(更に曲が短いと尚良し)。カオスティックハードコアっていうのもあるけどそれとはまた少しちがうんだよな。あっちはなんか半分ダサいミクスチャーロックって印象がある。カオスティック寄りの激情が理想だな。