仮面ライダー響鬼(前半)(2005)

仮面ライダー剣の次にやってたTVシリーズ。本作は『仮面ライダークウガ』から4年ぶりに現場復帰した髙寺成紀がプロデューサーを務める。しかし、それも29話までで、後半は平成ライダーで多くのプロデューサーを務めた白倉 伸一郎に引き継がれている。クウガが好きなのでとりあえず髙寺成紀がプロデューサーを務めた29話まで観た感想を述べる。先ずこの作品世間がイメージする仮面ライダーと全然違う。そもそも仮面ライダーって単語出てこなくて、それらは全て鬼と呼ばれて、その鬼になれる猛士って人たちが全国にいて仕事として魔化魍って化物を退治しているのだ。細川茂樹演じる響鬼もその鬼の一人で、従来の仮面ライダーが持つ、ある日突然超人的力を得てしまった悲劇のヒーローが自己犠牲の闘いに見を投じていくという形には当てはまらない。もう職業として割り切ってやってるから(勿論そこに正義感はあるのだけれど)そういった陰は全くない。特に二号ライダーの威吹鬼をやってる人なんかは本当に淡々とした調子で、電話してる姿なんか本当サラリーマンって感じ(これも作品にとっての猛士という存在を端的に表す狙いがあっての配役だろう)。しかも、主人公は響鬼ではなく、安達明日夢という(開始時)中学三年生の少年。この少年は鬼になる為に修行してるというわけでもなく本当普通の男の子。てゆーかヒーロー物の主人公としては普通以下と言っていいくらいで、本屋で万引きを目撃した際などは、何にも出来なかった自分に一日中凹んでるくらいナイーブな少年。この少年が法事で訪れた屋久島の森で響鬼と出会ってから、猛士という人達の存在を知り触れ合い物語は進んでいく。その内容は朝ドラライダーと喩えられるくらいほのぼのとしていて、脱仮面ライダーを狙った作品だけあって仮面ライダー作品の中で一際異彩を放っている。初めはその特異な世界観に面食らったが、猛士という設定、敵の童子と姫が創り出す日本昔ばなし的な世界観が魅力的で直ぐに引き込まれた。しかし、なんと言っても魅力的なのはひとみちゃんとあきらというダブルJC(4話からJK)ヒロイン。正直女の子って15、6歳が一番可愛いよね。主人公にデレデレでヒロイン気質のひとみちゃんと初めはツンツンしてたが徐々に心を開いてくれる真面目系鬼見習いのあきら。もうこの二人が可愛すぎてたまらん、ずっと観てられます。とは言ったものの当の主人公明日夢は30話近く話が進んでも物語的に何ら進展がなく若干苛つくというか飽きてくる。30話以降のプロデューサー変更と路線変更について、片岡力(誰?)は、『クウガ』のころと違って髙寺の中には番組作りを通じて表現したいことがもはや残っておらず、はじめから作品を貫徹できるテーマを持ち得なかったと推論している(wiki抜粋)…とのことらしい。明日夢の扱いから察するにその通りであったのではないかなと思う。しかし最後の29話はめっちゃ良くてキャンプで響鬼明日夢に語る言葉の一つ一つが凄く心に沁みた。30話以降は良くも悪くも普通の仮面ライダーになるらしく、脚本も 井上敏樹になるので響鬼のほのぼのとした世界観から一転ドロドロとした人間ドラマが始まるのかと思うとあまり見る気がしない。