ごりら公園 - 甘党(2016)


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東方アレンジ同人サークルごりら公園の2ndフルアルバム(こういう定義で正しいのか分からないが)。先ずパッと聴いた印象として、14曲と多い中、曲が多彩で本当によく作り込まれている。その為正確にこのアルバムを捉える為に1曲毎の感想を述べようと思う。

 

・甘党 切り刻まれてブレイクビーツと化したアコギに生ギターと電子音などが盛り込まれていき実験的でありながらサラッと聴けるオープニング。

・glare!! カナブーンとかでよくある四つ打ちダンスチューンだが、込められたアイディアの量が凄まじく気の利いたシンセ等、妥協のない曲。挨拶がわりてして的確。

・花冷姫 爽やかな変化球オルタナ曲。Bメロが特徴的でいきなり変拍子ぶっ込んでくるしやっぱごりら公園癖強いなと思わせられる。ラストに放たれる マイブラ並みのノイズギターはシューゲファン悶絶必至。

サバト ごりら公園お得意の高速変拍子ロックチューン。ギターソロが決まってる。その後の異常なメロディーと詩が融合したCメロも聞き所。

・三日月クラブ カッティグにサビの幽玄なディレイなど非日常的な雰囲気とギターの魅力がこれでもかと詰まった曲。

・あなたとおんなじならば ロックバンドなら普通考えられないような可愛すぎる曲調。これはエロゲのBGMなどの、のほほんとした曲に親しんでいる人ならあまり違和感はないだろう。非常にオタク的な曲調であると言える 。新鮮で良い。

百日紅 これまた、裏拍でイギリスの湿った路地裏を行くシャーロック・ホームズを思わせるようなキャラクター性の強い曲調。ごりら公園はGRAPEVINEのファンであるらしいような事がTwitter上で見受けられるが、この歌詞はGRAPEVINEっぽい自己統制的な言い回しだなと思った。GRAPEVINE1枚しか聴いたことないけど。 

・鈍銀ドロドロ ごりら公園得意の高速変拍子ロックチューン。ギターソロも例に漏れず非常に決まっている。

・ノーモーション 抑圧された硬質なビートを刻むヴァースから、感情的なコーラス部へと移り変わる2面性のある楽曲。テクニカルさとディレイのかかり具合がhakuっぽいなぁと思う。計算されたギターワークが見事。

・夜のこども インプロビゼーションが光るインスト。夜の世界へ誘い、このアルバムもそろそろ終わるよと報せてくれる。

・日不見 この曲はもろGRAPEVINEだというような記述を見たが、GRAPEVINEには詳しくないので具体的にどの曲とかは分かんない。静かなヴァースからレディへ系のヒステリックなギターで空間を切り裂きコーラスで舞い上がるタイプの曲。繋ぎの丁寧なギターワークが特徴。

フラクタル アップテンポなんだけどマイナー調のコードが支配する重苦しい雰囲気は背徳的な輝きを帯びている。何かに立ち向かう時には逆風が吹き付けるものだ。そんな雰囲気。

・メメズ 今作の目玉。というかごりら公園で一番いい曲かもしれない。ごりら公園は曲の雰囲気を損なわずメロディーとして優れた詩を乗せるのがめちゃくちゃ上手い。センチメンタルなメロディーと崩れ落ちそうな歌詞と優しい歌声で呆気なく泣いてしまう。

・虹 インターバルを置いて始まるボートラ的な曲。この曲の元ネタは俺でも聴いたことがある。ニコニコ動画に触れたことがある人なら大抵知ってるだろう。印象的なメロディーはそのままアコギと歌だけで演奏され、昔遊んだおもちゃを見つけたような切なさを帯びた幼児性は締めにピッタリ。

 

全体として前作の暗さはあまり感じなかった。まぁ曲調に寄るもので心情的な変化は特にないと思う。今回歌詞の乗せ方がとても上手いんだなぁというのが気付きであった。14曲飽きずに聴ける構成力は凄いなぁ。メメズとかサンクラで聴けるけどアルバムで聴くと尚好い。この人のこういうミディアムテンポの曲良過ぎる。もっと作って欲しいけど少ないからこそ光るのかな。しかし、メロンブックスDLの192kbpsは音質悪すぎないか?320kbpsで配信して欲しい…。bandcampで配信し直されたらいいんだけどな。その時は買い直さないといけないから抗議するけど。